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『悪の教典』(50点/100点満点中)

 統計的に、日焼けした肌の人間はモテないと言われているが、理由は不明である。私はこれはジャニーズのせいだと思っている。しかしそれでも日焼けをすることを選んだ男は、それだけ行動的だし計算高い。そしてなによりやりたいことをやってしまう子なので、たぶんモテる。モテるとはこの場合、自分がどうにかできそうな人間を選択的に見出して、自分の手でどうにかしてしまうことが病的に上手いということを意味する。
 EXILEという巨大な日焼けアイドル集団はそういうことなのだと思う。自分がもしEXILEの会社を立ち上げた人物ならば、ジャニーズという競合に勝つために、なにをしてはならないか、なにをしたほうがいいか、徹底的に考えたに違いない。自分がどうにかできる分野でどうにかできそうな人間を狙い、どうにかしたい人間を集めて、巨額のマネーを作り、さらにどうにかできる人物を取り入れていく。これはつまり十数年前から続いた地方創生の思想の根本でもあった。ブランドの根本でもあった。
 サイコパスとはその場その場で冷酷で狂暴な選択を厭わず、しばしば犯罪的な行為をまったく躊躇なく行う人物を指すらしい。しかしサイコパスをサイコパスたらしめるのは、そのための計算高さを感じさせないほど善良な人間を普段演じることができる要素が不可欠であるというのだ。
 本作はそんな日焼けしたサイコパスが学校の教師となり、全然生き残ってもらわなくてもいいと思えるほど同情の余地がないクソ生意気な高校生を目の当りにしたらどうなってしまうか、という実験的な映画である。
 そして最後にEXILEの曲が爆音で掛かるのを、爆笑する映画である。

 
 めちゃくちゃエロい伊藤英明は自分の部屋では全裸族だが、カラスを見て悪魔の死者だと思ってソッと思いを馳せたりする、胸にグッと来る中二病の乙女である。教師になるまでは外資系企業を転々としたドエリートで、先生にも生徒にも好かれている。しかし万人に好かれるような人間をちゃんと嫌う人間にちゃんと怪しまれたが最後、我慢ならねえとばかりに贅沢なジャズをバックに散弾銃を手に取り、文化祭前日の校舎に生徒を閉じ込めて、大人の文化祭を始める超展開。
 それまでに伊藤さんは生徒ともセックスするし、同性愛者の先生を脅しまくるし、不良な教師を手なずけてなんか知らないところに一緒に行ったりするのだが、前半の微悪に微悪を重ねていく姿はあたかも極普通の悪党なので好人物に見えてくる。そうして後半のアダルトシーンは邦画屈指。高校生が死にまくる映画は高校生にとっても大人にとってもWin-Winではあるが、この映画の主人公の目は魚の目で、なんの感情の変化もなく一クラスを壊滅させようとする。その新しさが面白い。伊藤英明も楽しそうに演じていて、誰も損しない感じが出ており、なんとも経済的な映画だった。
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