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『ライト/オフ』(75点/100点満点中)

 真夜中でも現役の軍人のように機動力の高い盲目の老人、その一夜の爽快な活躍劇であった『ドント・ブリーズ』に対して、本作は、電気のない暗闇であればあらゆる物理法則も場所も無視して、昼夜を問わず人間を襲うことができる、そのシルエットも行動原理もドス黒い幽霊が出てくる。とっても挑戦的な設定で、その恐怖は明朗で面白い。
 電気を消して眠ろうとしたら、なんか部屋の隅にも天井にもベッドの下にも誰かがいるような気がする、という一瞬の生理的恐怖。それだけで映画を一本作ってしまった、という感じだ。
 しかもそれは自分の思い込みであるから、この幽霊を殴っても撃っても閉じ込めても逃げても、なんら現実の解決にならない。そんな由緒正しいクラシカルな幽霊の設定は、最後の最後までオチを予想させない。しかも幽霊は襲う時、ギャーと言う。ギャーと言わんでもいいのにギャーと言うのは、葉隠の武士道を弁えた幽霊、その証左である。
 そうして画面のちょっと暗くなったところにも現れるのか現れないのか気になって仕方なくなるので、なんてことのないシーンが全くないということになる。ホラーはもう、一秒足りとも油断させないのが常識となっているが、百年後のホラー映画はどうなっているんだろう。
 本作の幽霊はたった一つの弱点を除いて、非常に有能な幽霊であるから、アベンジャーズやスーサイドスクワッドにでも加入した方がいい。ホラーは一騎打ちが基本だが、多勢の幽霊が多勢の幽霊と戦う、バブリーな映画もその内期待できるのかもしれない。
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