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『暴力教室』(60点/100点満点中)

 現代、松田優作の映画が現代人に突き刺す教訓めいた教訓なんてものはもう一ミリ足りとも存在しないと思う。
 松田龍平が松田優作と全く違うのは、あるいは全く無関係の人間に見えるように志向したのではないかとすら思えるのは、まさに平成と昭和のあるべき男性像を象徴するようで面白い。よく笑いよく泣きよく怒る松田優作は、オードリー・ヘップバーンと同じなのだ。
 危ない刑事の片側の人が不良生徒役を演じており、それが暴力上等の教師松田優作とファイトする。極小規模な教室や放課後でのフィストファイトの果て、ついにはその学校の理事長の不正行為、教師へのレイプ、松田優作の妹の死まで問題が発展し、最後は学校が燃えて理事長が日本刀を振り回しながら松田優作と戦うまでが描かれた、可愛い青春群像劇である。教師の体罰がどうだとか生徒の不良化がどうだとかいう話は、平成にはもはや遠い花火のような話だ。松田優作の映画は松田優作がカッコいいこと以外に存在価値がないので、それでいいのだ。
 驚いたのは、松田優作の身体の動かし方だった。人を殴るシーンで、彼は拳を振り切って全身のバランスを崩しては倒れ込む演出だった。つまり、かっこ悪い殴り方というのが延々と本作では披露されるのだ。
 今ではそういうオラオラした映画でそういう身体の動かし方をするのは当然のように思えるが、その系譜を辿れば、この映画での彼の身体演出が初めてだったんじゃないのかと思えた。そうじゃないかもしれないけど。
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