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『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(80点/100点満点中)

 最も面白い邦画作品のジャンルは、コメディだということを何度も何度も忘れるのは、一邦人として度し難い逸失利益だ。
 『モテキ』が面白い映画だと知ったのは劇場公開の五年後、もしかしたら真木ようこがエロいかもしれないという淡い期待を抱いてレンタルした、その夜のことだった。顎が外れるかと思うくらい自分の予告編の見る目のなさ、コメディへの警戒感というものに失望した。その頃にはもう世間はとっくにモテキだなんだが死語になっていた。
 で、この映画も、めちゃくちゃ面白い。モテキと同じく、存在自体が阿修羅道、畜生道を彷徨ってると言って差し支えない、童貞が主人公の映画。
 地獄に落ちた神木くん演じる童貞が、なんとか現世復帰を目指して、長瀬君演じる鬼と一緒にギターを練習して、七回の輪廻転生を試みるという大筋。予告編でざっくり見せられるチープメイドな地獄のセットのせいで、クソつまんねえだろうな、というこちらの予感を、弩級の下ネタとアングラへの敬意とバカバカしい台詞と音楽満載の脚本演出で終始裏切りまくる。たった一人の人間の死を重厚に描き続ける邦画の中で、最も軽薄に一人の人間の死の、さらにその向こう側を執拗に描いた逸品と言っていい。仏教の無駄遣い、文化の無駄遣い、なのに時間の無駄遣いになった感じがしない。
 そもそも、実際のバス転落死傷事故で本作の公開が一年遅れた、という報道があった時点で、この映画がいかに当時公開されることが倫理や人道に反していたか気づくべきであった。
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