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『ライオット・クラブ』(84点/100点満点中)

 賢くて、金持ちで、顔立ちの良い男は、性格が良い筈がない。そんな言わずと知れたアレをどこまでも映像で追求したのが本作だ。キャッチコピーは、「美しく気高く腐った男たち」。乙女のハートに突き刺さる寸文である。が、同性愛シーンは皆無である。
 本作の舞台は、現代のオックスフォード大学。在学生の中でもトップクラスで成績が良く、特権階級か富裕層の子息であり、美男子であり、そしてなにより「伝説になれそうな男」しか入れない、会員10名のみの、数百年以上の歴史を持つクラブがあった。それが暴動クラブである。
 志望しても入会できない。もしくは志望するがゆえに逆に入会が許されない、ファイト・クラブとはまた違ったその排他性ゆえ、活動内容は不詳ながら暴動クラブは学生も学長もOB・OGも、関係者の誰もが知る存在であった。現役の会員である大学生は360度どこから見ても美しく、傲慢不遜、そしてエリートの学生ばかりである。
 で、暴動クラブは結局何をするところなのかと言うに、晩餐会と称して、夜な夜なレストランに入り、国歌を歌いながら乾杯をしたのち、出禁になるまで酒を飲み、叫び散らかし、女とひたすらに乱行を繰り広げる、単なるクソガキのような集まりなのだ。そんな集団に勧誘された、純真無垢な新入生二人が本作の主人公だ。
 そのクソガキ感は、もはや親近感しか感じない設定である。えげつない男がえげつない厳格なルールのもの、ただただえげつない酒の飲み方をする。ハリー・ポッターの作品のような絵面で、ただただ下品な演出が続く前半はポップでロックでとても面白い。そうでありながら、全く親近感を持たせないのはその暴動クラブの全員が大金持ちの美男子であるということである。さらには彼らが、金を持たない大衆というものを蛇蝎のごとく軽蔑している点である。
 そしてそれを大衆芸術である映画で、大真面目に描いて見せた点に、本作屈指の新規性が輝く。
 大金持ちの気持ち、美男子の気持ち、ドエリートの気持ち、そんな知る由も無いし感情移入のしようもない全てが、泥酔した彼らの口によって語られる内に、劇は最悪の展開を辿っていく。どこまで笑えるか笑えないかで鑑賞者の品性が問われる、良いコメディだった。
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